第19話 選択

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「違う、どう考えてもおれの方が弱いでしょ。そういう意味じゃなくて……」 「おれもあんたをやりたくない……が、これ以外の生き方を知らない。悪いがお互い覚悟を決めよう」 そんなやりとりの中、福富は二階の窓際にいる八尋と九能に気が付いていた。 ……あれは情報屋の九能。 横にいるには、おそらく新庄が言っていた男……八尋って奴だな。 文字通り高みの見物というわけか、ふざけやがって。 見上げながら思う福富。 「これが終わったら必ず落とし前をつけてやる」 そう小声で言うと、福富の顔が歪んだ。
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