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それでもガードが固い東に、組み合ってボディへ膝蹴りを叩き込む。
これも防がれたが、顔を守っていた両手が下がった時を狙って顔面に打ち込んだ。
凄まじい衝撃音が東を襲った。
東は一発で沈んでいったが、六車は止まらず、倒れようとしている東に容赦なく叩き込む。
血の海……マットが真っ赤に染まる。
「よし!! ここから処刑タイムだ」
桐野がそう言うと、六車は息を切らしながら、渋々と動けない東を引きずって、リング中央へ移動する。
両腕で東の首を絞め、このままへし折ろうとしたその時、六車が突然吹き飛ばされた。
「えぇ!? てめぇ!? なにしてんだ!!!」
桐野は、リングを見つめながら叫んだ。
六車を吹き飛ばしたのは、突然リングに上がった福富だった。
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