第6話 幸福を守るため

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シリアスだが、ツッコミどころ満載の真奈美は無視して、荒川は困っている東を見ていた。 荒川は考える。 ……あいつが困っているのを見るのは楽しい。 今日はたぶん21時くらいまでかかる。 仕事が上がったら三人で飲みにでもいこう。 福ちゃんならそうするはずだ。 ふたりが、いつまでも言い合っているので荒川は怒鳴る。 「不思議ちゃんにゲイ!! いい加減に仕事仕事」 真奈美は素直に返事をしたが、東はゲイはやめてくれよ。という感じだった。 ……こんな言われっぱなしの男が、福ちゃんを変えたのかよ? 荒川は東を知るたびに、そう思った。 仕事は真奈美もいたおかげて順調に進んでいた。 この様子なら19時には終わるな。と思っていた時、休みのはずの草薙がやってきた。 「おまえら今日も働いてんのか? もう帰れよ、後はおれがやる。新庄も来るしな」 どうやら休んでいないメンバーを気づかって来たようだった。 荒川は思う。 ……このじいさんと新庄は、適当に仕事しているのに必ず早く終わるんだよな。 まぁ、あたしより仕事量は少ないけど。 でも必ず手伝いに来る。 帰るように言われた荒川は、言葉を返す。 「いいよ、薙さんはもう年なんだからゆっくり休めよ。新庄にも来なくていいって連絡いれて」     
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