第6話 幸福を守るため

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「恋人って男? それとも女?」 「素敵な人なら性別は……」 「……あんたやっぱバイだったんだ」 「もうっ!! 別にいいでしょ!!! そんなに意地悪するなら、あの夜の事を社長に言いますよ」 「悪かった、福ちゃんには絶対言うなよ……」 前に真奈美とふたりで泥のように飲んだ時、勢いで事務所のソファで……思い出すのも……いや、でも、女となら浮気じゃないだろ? 一人、顔を歪ませて考える荒川。 真奈美はイルミネーションを見ながら続ける。 「はぁ、やっぱりいいなぁ。ねぇ荒川さんもそう思うでしょ?」 「別に」 「えぇ!? どうしてですか? 好きな人と素敵な場所で過ごすなんて、絶対幸せですよ」 「好きな人とだったら、地獄でもあたしは幸せだ」 「キャ~!!! 荒川さん素敵過ぎるぅぅぅ~」 真奈美が、こっちを煽る変なポーズを決めたので、荒川も合わせて、腰に手をあてたキメポーズをしていると……。 「なにしてんの?」 戻ってきた東が、不思議そうな顔でふたりを見ていた。 荒川はその顔がムカついたので、軽く引っ叩く。 叩かれた東は、さらに不思議そうな顔をする その時に見た東の目は、透き通っていて気味が悪いと荒川は感じた。     
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