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私は目が覚めた。いつものベットの上で寝ていた。ふかふかの布団から少しばかり出たくない気持ちでいた。母の声が聞こえた。いつものように布団から出て、階段を降りようとしたその時、ふと涙がこぼれた。無自覚に涙が出ていた。 手を突っ込んだポケットの奥に緑色の小さな宝石が入っているのに気がついた。細身の店主の顔がぼやけて思い浮かんだ。この宝石の意味は何だったか…そう考えながら新鮮な朝を迎える。 夏のある日のことだった。
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