第1章

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今日は特別な日だ。 死刑囚の処刑方法に、絞首刑と共に火刑が取り入れられた日だから。 これで放火事件が減る事だろう。 めでたい事なのかも知れない、それが俺の死刑方法でなければな。 失業してアパートを追い出された俺は、ただ、寒さに耐えられず火を点けただけなのに。 自転車とかバイクとかに火を点けても直ぐ消火されてしまい、暖を取る事が出来ない。 だから俺は他人の家に火を点けた。 此だと消火されるまで時間が掛かるうえ、火事場見物の野次馬に混じっていれば、俺が放火したとバレずに暖を取れるから。 30軒くらいに放火しただろうか、最後に火を点けた所で巡回中の警官に見つかり逮捕される。 30件の放火で数人の人が亡くなった事もあって、俺に死刑の判決が下された。 人が亡くなっているから死刑は仕方が無いと思う。
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