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「うわぁ…また凄い喩え方するねぇ」
「でも、そんな感じでしょう?」
「ま、確かにね」
二人はクスクスと笑うと、クロは更に言葉を続けます。
「…でもね、カラスの仕事は死神のそれとは少し異なっていた。
死神は魂を楽園…天国みたいな場所に運ぶんだけれど…カラス達悪魔は違う。その場で魂を消滅させてしまうんだ。
消滅した魂はカラスのような悪魔の中にエネルギーとして取り込まれ、悪魔が生きる為の糧にされる。
…取り込まれた魂は二度と輪廻の輪の中に戻る事が出来ない…生まれ変わる事が出来ないんだ」
「…説明するクロ、なんかかっこいい」
「ねぇ僕の話ちゃんと聞いてくれてる?」
「大丈夫、ちゃんと聞いてるから。
…何よ、私出会った時からクロの事好きだよ?」
「あっ…う、うん…」
クスクスと笑いながらそう告白するシロに対して、青白い顔をほんのり赤くしながらクロは目を逸らします。
その様子を見たシロは、嬉しそうに笑みを浮かべました。
「え、えと、それでね?カラスはある時、一人の人間を狙った。
カラスは悪魔の中でもとっても優秀だったし、その人は魔を払う特別な力を持ってた訳じゃなかったから、その時もいつも通りにやればすぐに終わると思ったんだ。
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