紅夜叉復活

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「雅人くん、准一くんにも言ったんですが、集会の詳しい事はまた連絡しますんで、良かったら連絡先を教えてもらえませんか?」 「あれ?前に家電(家の電話)、教えたよね?」 やはり、雅人くんは忘れているようだ。 「えっと……前にもらった番号は、間違ってたみたいで繋がらなかったので……」 「そうやった?ごめんごめん。なんか書くもんある?」 「無いです」 「う~ん……ひとしは、携帯持ってないん?」 「持ってません。って、雅人くんは持ってるんですか?」 「持ってるよ。でも使い方、よ~わからんから、家に置いてある」 ( それでは携帯の意味が無いような気が…… ) そんな会話をしていると、単車の音が聞こえてきた。 「おっ、もう来よった」 「まだ 10分もたってませんよね?早くないですか?」 「いや、あの音は准一や」 雅人くんには、単車の音で准一くんだとわかるらしい。 少しして、本当に単車に乗った准一くんがやって来た。 「鮎川、これ」 特攻服に着替えて戻ってきた准一くんは、僕に紙切れを1枚渡してくる。 「俺の携帯番号や。集会の件、詳しくわかったら俺に連絡してくれ。雅人には、なかなか連絡つかんやろうからな」 さすが准一くん、よくわかっていらっしゃる。 「了解です。じゃあ、また連絡しますんで、よろしくお願いします」 雅人くんが満足そうな顔をして、僕と准一くんの会話に入ってくる。 「准一は気が利くね~、段取り早くて助かるよ」 「お前がしっかりしてへんから、俺が段取りしなあかんのやろが」 僕には雅人くんの事で、いつも准一くんが苦労している姿が目に浮かんだ。 「それじゃあ僕は、これで失礼します」 僕は、2人がこれから出かけるようなので、今日はもう帰る事にした。 「いろいろ悪いけど、よろしく頼むな」 「また連絡待ってるね~」 僕は2人に返事を返して、団地を後にする。 少しして、団地の方から2台の単車が走り去る音が聞こえた。 「ただいまです」 「おかえり~ デートどうやったん?」 僕が藍ちゃん家に帰ると、すでに藍ちゃんは仕事から帰って来ており、里美ちゃんと裕美ちゃんが遊びに来ていた。 僕が玄関を開けるなり、里美ちゃんと裕美ちゃんが飛び出してきて、ニタニタしながら今日の事を聞いてくる。 「どうやったんって、別に何もないですよ」
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