61人が本棚に入れています
本棚に追加
そういうと、急に黙り込み無言になる輝。
「ねぇ?」
呼びかけるも、応答はない。
「ねぇ!」
何回目かの呼びかけに、輝は振り向く。
吸い込ませそうな目に、次の言葉を失いそうになった。
「何で黙ってるの?」
「別に…?」
「なにか怒ってる?」
あまりにも不愛想な顔をするもんだから、怒ってるのではないかと心配になる。
まさか、私は知らず知らずのうちに輝を怒らせてしまっていたのだろうか。
しかし、そんな心配も輝の次の言葉でどこかへ行ってしまった。
「あの先輩、ちょっと軽いから…気をつけた方がいいよ」
そう言って、笑った瞳に吸い込まれるかと思った。
この瞬間、改めて再確認した。
私、この人のことが好きだ。
最初のコメントを投稿しよう!