4人が本棚に入れています
本棚に追加
「ねえねえ! 花鈴はさあ、気になる人いないの?」
昼休み、そう笑顔聞いてきたのは、友達の志穂とまみ。
私は正直、
うわぁ、また恋バナ…
と思ってしまう。
「いないよ~。」
私も顔をひきつらせつつも、笑顔で答えた。
「あんた、このままじゃシーラカンスじゃん。
がんばりなよ!」
志穂が私の背中をバシッと叩いた。
シーラカンスとは17才になっても、交際経験がない人のこと。
つまりは化石。
つまりは今のところの私!
「まあ、花鈴にはまだ早いかぁ~。
あんたにはお菓子と"あれ"で充分だもんね~」
まみが私の頭を撫でながら、言う。
「え、2人ともひどい。」
私は思いっきり顔をしかめてみせた。
ちなみに、2人とも彼氏持ちだ。
志穂はパッチリとした目にサラサラのロングヘアー。
まみの頬にはほんのりピンクのチーク。
ツインテールにした髪もくるんっとしていて、かわいい。
2人ともなんというか、おしゃれ女子!
きっと毎朝時間をかけてセットしているのだろう。
それに比べ、私は地味顔。
髪の毛も普通のミディアムヘア。
特になにもしていない。
そういったおしゃれに興味も無かった。
最初のコメントを投稿しよう!