1 巡り合わせ

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桜の木の隣には小さな祠があった。 なにか文字が書いてあるようだ。 あいにく、古くてなにやら汚れていて文字は読めない。 これも神様だよね? 私は祠の前にしゃがみ込んで、拝むことにした。 「次のテストでいい順位になれますように。 お母さんの仕事が楽になりますように。 友達と仲良く過ごせますように。」 ─それからっ どうせなら! 「彼氏が出来ますように!!!」 「で、できたらでいいです。」 ぼそっと付け足した。 うわぁ、今の私かなり恥ずかしい子だ… まあ、ついでだ。 早く帰ろう。 私はそう思い、顔を上げた。 すると、目の前には男の人が立っていた。 「わぁ!」 とても驚いた。 さっきまで人の気配なんてなかった。 それなのにどうして?
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