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桜の木の隣には小さな祠があった。
なにか文字が書いてあるようだ。
あいにく、古くてなにやら汚れていて文字は読めない。
これも神様だよね?
私は祠の前にしゃがみ込んで、拝むことにした。
「次のテストでいい順位になれますように。
お母さんの仕事が楽になりますように。
友達と仲良く過ごせますように。」
─それからっ
どうせなら!
「彼氏が出来ますように!!!」
「で、できたらでいいです。」
ぼそっと付け足した。
うわぁ、今の私かなり恥ずかしい子だ…
まあ、ついでだ。
早く帰ろう。
私はそう思い、顔を上げた。
すると、目の前には男の人が立っていた。
「わぁ!」
とても驚いた。
さっきまで人の気配なんてなかった。
それなのにどうして?
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