暁君、熱を出す

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「あ、暁様!アーンして下さいっ!」 乾さんはお粥を暁君の口元へ。 「ヤメロ。ひよがして」 「あ、あ、暁様!お身体お拭きしましょうか!?」 乾さんは水を張らせた桶にタオルを入れてやってきた。 「キモい、興奮するな。ひよ、拭いて」 こんな感じで、乾さんは私の晩御飯まで作ってくれて、献身的に暁君の看病までしてくれた。 そして次の日…… 『パシャパシャシャシャシャシャシャシャシャシャシャシャシャシャ!』 私は久しぶりにシャッター音で目覚める。 「ひよ、おはよ。昨日はありがとう」 元気?って聞かなくても元気そうだ。 ベッドの上で目を開けたら、満面の笑顔の暁君が居たから。 リビングに行くと乾さんがソファーで眠っていた。 乾さんは夜中に暁君に何かあったら心配だと言って泊まってくれたのだ。
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