暁君、熱を出す

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そして何処かに電話をし始める。 「すいません、タクシー1台お願いします」 まさかこの状態で帰す気? 酷い、酷すぎる、暁君! 「……暁君、流石に酷いよ……。昨日あんなにお世話になったのに……」 「だってひよにもし移ったら大変だし、それに俺とひよの家に乾入れたくないし。ちゃんと緊急外来行きにしたよ?お金も渡したし。俺の最大限の優しさだよ?」 暁君に風邪を移された乾さんは、タクシーでそのまま病院へと暁君によって送られた。 「人に移すと治りやすいって本当なんだね」 笑顔で爽やかに言う暁君。 かと思ったら、突然真っ黒いオーラを纏う。 「さぁ御飯食べて学校に行こうね。昨日俺をハメようとした二人には痛い目に遭ってもらわないといけないしね」 私は悪寒を感じました。 暁君はやっぱり恐ろしい。 明ちゃん、茉奈ちゃん、全力で逃げて下さい。 そして暁君、皆の平和のためにもやっぱり一生風邪を引いてて下さい。
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