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「何かの間違いじゃ……」
思わず口からぽろっと溢れた。
だって私が言うのもなんだけど、暁君って筋金入りの生粋の私のストーカー。
そんな暁君に婚約者が居るなんて思えない。
「間違いって何よ!貴女が妻になった事が私にとっては間違いよ!」
更に激昂する女性。
私が暁君から離れないとと考えたら現れた女性。
もしかしてこの人……暁君の刺客!?
ありえる。
私に『何でも屋』を何度も送り込んできた暁君なら十二分に有り得る!
「貴女、何でも屋さんですね!私は騙されません!あ、絶対暁君が近くに居るんでしょ!?暁君、さっさと出てきなさい!」
私はそう叫んで辺りを見渡す。
「何ワケのわかんないこと言ってるの!どうでも良いから貴女はコレを書いて頂戴!」
「え」
そう言って私に突きつけたのは離婚届。
暁君が私にこんなもの書かせるわけ無い。
この人、本当に何でも屋じゃないの……?
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