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「貴女が私に協力……?」
だが彼女はそんな私を訝しげな目で睨んでいる。
これは私が騙されていると気付かせないための演技ね。
流石、何でも屋さん。
演技力ハンパないです。
「まず、暁君は一筋縄ではいかない人間なので私の離婚計画を立てましょう!」
「貴女がそこまで言うなら、一緒に考えてやらなくもないわ」
それにしてもこの人、凄い上から目線ね。
暁君の設定だからだろうが、なりきってるこの人が凄い。
演技力に感服します。
「私と暁君が一緒に居るところに、隠れていた牧村さんが出てきて暁君に詰め寄り、暁君が怯まなかったらそのボイスレコーダーを出す。そして私はそれにショックを受けたフリをして離婚を叩きつける。どうでしょう?」
「良いわ」
きっとこれが暁君が立てた計画だろう。
私は笑顔で『離婚して』と言ってやるわ!
待ってなさい、暁君!
大学で暁君を討つわ!
そして今日こそは、離婚してもらう!
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