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「アハハハハッ!お兄が熱!弱りきってる!しかも病院嫌いって幼稚園児かよっ!」
ぐでんとベッドで意識の無い暁君に嘲笑ってる明ちゃん。
「……お前、何しに来た……」
すると暁君が明ちゃんの騒がしさで目を覚ました。
「良かった!暁君、気がついて!」
「ただの風邪でしょ。私は一生その弱ったままのお兄でいて欲しいー」
「明ちゃん!」
「はいはい、ごめんね。つい本音が漏れちゃったよ。お粥とか食べさせて水分とって薬飲んで寝りゃ、オッケーよ」
やっぱりお粥か……。
「明ちゃん……情けない話なんだけど、私、お粥作り方分かんない……」
「仕方ないわね、一緒に作りましょうか」
眉を下げながらだが言ってくれた。
「明ちゃん、ありがとう!」
暁君とは犬猿の仲だけれど、やっぱりなんだかんだ兄妹だな。
暁君にはベッドで寝ててねと言って、明ちゃんの指示通りキッチンへ向かおうと階段を下りていたら、
ピンポーン!
こんな朝早くから誰だろう。
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