暁君、熱を出す

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「はい、どうぞ」 シンク下の引き出しからお鍋を出すと、明ちゃんと茉奈ちゃんは後ろの冷凍庫を開けて何やら話している。 食材を相談してるのかな? 私は料理は出来ないから二人の会話が終わるのを見守る。 「これを一瓶分入れたら元気になるわ!お鍋にいれて頂戴!」 振り向いた明ちゃんは手に持っていたのはタバスコ。 「そうなの?分かった!」 それを受け取ると、 「これも身体に良いわよ!」 今度は茉奈ちゃんが手に持っていたのは、わさびとしょうがと書かれたチューブ。 「分かった!暁君、これで元気になるね!」 「ちょっと待て」 そこに低い声が。 振り返ると何故か熱でだるそうな暁君が。 「寝ててって言ったのにダメだよ!」 「そうだよ、お兄」 「そうだよ、変態」 暁君に駆け寄ると後ろからは二人の声。 すると目の前の暁君の雰囲気が一瞬で黒くなる。
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