暁君、熱を出す

8/14
前へ
/206ページ
次へ
「お前らは俺を更に悪化させる気か?それともあれか?俺の報復を受けたいのか?お前らドMだったのか?」 暁君が目を細めて言うと、 「「すいませんでした」」 声を揃えて謝る二人。 「お前ら、帰れ」 暁君は地を這うような声を放つ。 不穏な空気。 「私が作る!暁君のご飯も!だから喧嘩しないで!」 私は明ちゃんと茉奈ちゃんの前に手を広げて立つ。 すると目を見開く暁君。 「ひよ……こう言っちゃ悪いけど、変態、もっと悪化しちゃうよ……?いや、私は良いんだけどもさ」 背中からはもごもごしたような声の茉奈ちゃん。 「え?ひよりちゃんの御飯、致命的なの?」 「ひよの気持ちは嬉しいよ。ひよの御飯を食べてみたいけど、ケガでもしたら危ないから心配しないで。それにもうすぐ来るから」 暁君が私に言った。 「え?もうすぐ来る?」 『ピンポーン!』 その時、インターホン。 「暁様ーーー!!!」
/206ページ

最初のコメントを投稿しよう!

690人が本棚に入れています
本棚に追加