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圭吾の手が段々と下へと下がって行く。 スカートの中に手を入れ、下着の上から触られた瞬間、我を取り戻した。 「いやっ…!やめて!」 抵抗するも、女の私が男の圭吾の力に叶うわけもなく、そのまま抵抗虚しく圭吾は続けて行く。 「待っ…ちょっ!……いや!」 暴れるだけ暴れて、拒否し続けると、圭吾の表情が一気に曇る。 「おとなしくしてろよ!」 低く、つぶやかれた言葉は完全に圭吾のもの。 普段、愛海と柔らかな声で呼ぶ圭吾からは連想できない、怒りに満ちた低い声。 ビクッ。 そんな声に、小さく身体を震わせる。 どうしちゃったの…? ねぇ、圭吾。 さっきまで普通だったじゃん。 何でこんなことするの? 圭吾に触れられている部分が段々冷めていくのが分かる。 下着を割って直に触られて、ブラウスも脱がされ、ブラも外され露わになる上半身。 身に纏っているのは、制服のスカートだけ。 散々触られた身体は麻痺したのか、動かなくなった。 ショックで言葉も出なかった。
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