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満足したのか、ニヤリと笑みを浮かべた圭吾。 もう、終わったのかと思った刹那。 圭吾自身で、私を貫いた。 初めての私は、当然痛かった。 でも、それよりも心の方が痛かった。 ズタズタに引き裂かれた心が痛かった。 涙が溢れてくる。 私は、涙を拭うことなくただただその行為が終わるのを待った。 圭吾が私の上で上下している間、私はじっと目をつむって耐えた。 まるで、心をなくした人形のように。
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