愛してるの言葉を…第二話 過去

過去

私が学校に来なくなってから、圭吾も来なかったらしい。

そして、退学届が出されたのは二年の最後あたりだと聞いた。

ホッとしたような、何だかわからない感情が私を渦巻いた。

どうして、あんなことしたの？

何で？

人づてに聞いた話だから、本当かどうか分からないけど、圭吾の両親は離婚したらしい。

もしかしたら、圭吾は家庭の事情で苦しんでいたのかもしれない。

しかし、あんな酷いことをされる覚えはない。

言葉にならない思いばかりが、頭に浮かぶ。

それから、人を本気で好きになるのが怖くなった。

もちろん、誰かと付き合ったこともない。そして、体の関係を持った人もいない。

自分から誰かを好きになることが、とても怖くて。

それと同時に、こんな汚れた身体で誰かを好きになるなんて、いけないような気がしていた。