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そう想うくらい、今の俺は、写真を撮ることに熱心だった。
「また去年みたいな景色、見れるといいね♪」
「……そう、だね」
彼女に応えながら、俺は、決心する。
去年みたい、ではない。
去年よりという、想いを。
(雪の景色が、もっとよく見えるところ。探しておかなきゃ)
あの日の輝きを、忘れないために。
あの時以上の景色を、ずっと、探し求めてる。
――だから、そのニュースを聞いた時、頭がいっぱいになった。
――週末に、去年と同じような、積もるほどの雪がふるという話を。
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