ヒストリック・ガールズ

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『私たちは、ポルタ・プロークルサートル社の者です。  ラテン語で、“門の先駆者”を意味して、PP社と呼ばれています。  目的は……あの、冒険者ギルドをご存じですか?」  知ってる。  ファンタジーでよくある、モンスターを狩ったり、遺跡を探検するのが冒険者。つまり主人公。  ギルドとは、冒険者に装備を売ったり、仕事を紹介したりする組織の事だ。 『その通りです。冒険者にあたるのは私たち。 レイドリフトと呼ばれています。  “光のごとくドリフトする”。という意味です。  私たちチーム疾雷は、ギルドの常設部隊だと考えてください』  モニターでは、店からオトモダチが人を連れてでてきた。  連れられているのは、パパ、ママ、おじいちゃんとおばあちゃん。それにお兄ちゃんとお客さん。  オトモダチは、私の家族をSUVに押し込めた。  そして、私たちの後を追って走りだす。  助けてくれるのは本当のようだ。  そしてオウルロードは衝撃的な事を口にした。 『そしてPP社の最高責任者は、異世界のあなたのお兄様です』  オーバオックスが、突然左右に鋭く蛇行し始めた。  ドラゴンがしつこく追って来たんだ。  1、2、3……もういるだけ群がってる感じ。  それでも、ロボットの装甲のおかげかな。  さっきよりは、落ち着いてみることができる。  ドラゴンの表面も。  ゆがんだ銀色に輝くヨロイは、分厚くて重そうだ。  背中も。  人が乗っているのが見えた。  そしておとぎ話の騎士が着ていそうな、ヨロイやカブトを身につけている。  あれがヒーロー、ドラゴンライダーみたいだと思った。  でも、私が悪者みたい。なんて死んでも言うもんか。 ダダダダダダ  ドラゴンの首の左右に、大きな機関銃があった。  ライダーたちはそれで攻撃してくる。  嫌なことで文明が発達してるな。  こっちの装甲は撃ち抜かれはしなかったけど、火花が散った。
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