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写真展示室に入ると、大人用の長テーブルが四つ、くっつけてある。
壁には年長児のお芋ほりの写真がずらりと展示されており、年長児の保護者と思われる母親が三人、注文用紙を片手に写真の番号を書き込んでいた。
「あ、優生くんママお疲れさま!ここ!」
すでに着席していた、同じクラスの萌ちゃんママが私に向かって手をひらひらと振った。
萌ちゃんママの隣に腰を下ろす。
「役員、引き受けてくれてありがとう~まさか駿介くんのところが退園すると思ってなかったから本当に助かった!あの人1歳児の頃から会計してたから色々詳しくて、すごく頼もしかったんだけど……」
ハキハキとした物言いで、萌ちゃんママが話す。
お迎えのときに何度か顔を合わせたことがあった萌ちゃんママは、アッシュグレーのスタイリッシュなベリーショートで柄物のオーバーサイズのニットをバランス良く着こなしていて、とてもおしゃれなママという印象だった。
「そうなんですね。運動会の時に先生にお願いされて。何も分からないので教えてもらえると助かります」
そう言って笑うと、私も何も分からないのーと萌ちゃんママが困ったような顔をした。
「まぁ、年少のうちはやることもほとんどないって聞いてるから。今回のクリスマス会の打ち合わせと、当日の準備、年始のお餅つきの手伝い……あとは卒園式の受付の補助とかそのくらいだと思うわ」
萌ちゃんママがそう説明してくれていると、前方のドアが開き、年長クラスの担任の先生と、きょう先生が展示室に入ってくる。
写真を見ていた母親たちが着席する。
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