もう一人の俺

2/6
前へ
/14ページ
次へ
 なかなか大きいカラフルな蜘蛛である。  水菜は虫が大の苦手である。  よし!   俺は蜘蛛を素手で掴み、水菜に投げつけた。 「ぎゃぁぁぁ!」  蜘蛛に恐れをなした水菜はブンブンと剣を振り回した。  よし、隙ができた。 「フレイムボール!」  俺は呪文を叫ぶと、杖から大きな火の玉が発生し、水菜の方に向かっていった。 「うわぁ!」  水菜の体力ゲージは半分まで減った。  実はゲームを買う前に俺はゲームの操作方法をある程度公式サイトから読み込んでおいていた。  操作方法はいたって簡単。  体力ゲージと必殺技ゲージがある。  体力ゲージはもちろん、攻撃を受け、ゼロになると負けになる。  体力ゲージは魔法や特別な技を打つと回復したりする。  必殺技ゲージは、時間がたつと溜まっていき、技や魔法を使うと減る。  しかし、このゲームの醍醐味は別のところにある。  必殺技は自分のしたい攻撃を念じると自由に使うことができる。  公式サイト曰く、たくさんプレイするほど使える技や呪文が増えるらしい。  また、普通のゲームと同様、必殺技ゲージがたまりきっていない状態で技を打っても発動しないことがある。     
/14ページ

最初のコメントを投稿しよう!

0人が本棚に入れています
本棚に追加