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中学時代の水菜は運動もできて勉強もできる完璧美少女として周りから人気だった。
それが、高校に上がり、パソコンを触りだしてからというもの、ネトゲにはまり、さらにそこから音ゲ、ソシャゲといったあらゆるゲームにのめりこんでいる。
今は、FPSが熱い! と夕食のとき語っていた。
ゲームに嵌ってから、夜中にコーラを飲んだり、カップラーメンを食べたりと不摂生な生活をするようになった。
しかし、そんな生活をしても無駄に良いプロポーションをしているのは憎たらしい。
俺は太らないために毎日、朝早くから走ってるというのに。
適度にゲームを楽しむくらいなら兄としては全く構わないのだが、困ったことにゲームをするために、ちょくちょく学校をさぼることがある。
「水菜ー! 水菜ー!」
大きい声を出しても全く気が付く様子がない。
それにしても髪が金髪で少しヤンキーぽくって怖い。
本人曰く、ゲームキャラクターになりきりたいそうである。
学校の先生は何も言わないのだろうか。
「おい! 引きこもり!」
俺はヘッドフォンを強引に外した。
「うんだばぁー!」
変な声を水菜は上げた。
「ゲームばっかりしてるんじゃな......ふぁびょーん!」
注意をしようとしたら強烈な蹴りを股間に入れられた。
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