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これは何とかしなくてはならない。
だが、闇雲にゲームを辞めろ! と言ったところで中毒者には聞く耳を持たないだろう。
ここは、何か作戦を考えないとな。
俺は起き上り、とりあえず家事を始めた。
家事をすると、俺は頭が冴え渡る。
手始めにリビングの掃除をした。
家事全般、俺の役目である。
水菜の野郎は、全く持って家事をしない。
掃除、洗濯、料理と全て俺任せである。
こんなことでは、あいつは専業主婦にも会社員にもなれず、ダメ人間水菜として生きていくことになるのだろうか。
好きなことで生きていくならぬ、家族の金で生きていくみたいになりそうである。
食い止めねば。
俺は掃除機をかけながら作戦を考えた。
どうやったらあいつがゲームを始める前の水菜に戻ってくれるか。
やはり、これしかないのではないだろうか。
二時間ほど掃除をすると夕食の時間になった。
俺は二人分のオムライスとスープを作った。
水菜が時間きっかりにリビングにやってきた。
食事のときはきちんとやってくるのである。
学校のきちんと行って欲しいのだが。
大きな薄いTシャツとショートパンツというラフな格好だった。
「あー腹減った。いただきまーす」
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