First week

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扉を開けてすぐ、私は心臓が止まるかと思った。 それは予想だにしないことだった。 誰が想像できただろうか、家の前に先輩がいるだなんて。 「遅い」 先輩は低い声で私を見据えたまま言う。 一方の私は驚き過ぎて言葉どころか身体が硬直してしまっていた。 「お前…いつもこんなに遅せぇのか?」 「……」 「ったく…。早く学校行くぞ」 「……」 先輩は私の手を握ると、ぐんぐんと歩き出した。 まるで昨日の帰り道の再現をしているようで、夢かと思うくらいだった。 先輩の明るい色をした髪の毛が朝の光に反射して眩しい。 昨日といい今朝といい私は先輩と約束をしていただろうか…?
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