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「今日…一緒に学校行く約束してましたっけ…？」
「……」
心臓がバクバクいってる。
緊張のせいか、掌にじわっと湿っぽさを感じた。
「してないけど…」
そう言われて、安堵からふーっと息が漏れた。
良かった。私約束したのを忘れちゃってたのかと思った。
「何？迷惑なわけ…？」
怪訝な顔をして先輩が言う。
「そんなことないです…！」
私は慌てて手を左右に振って否定した。
「じゃあ、何？」
困惑した表情を浮かべ先輩は私の顔を覗きこんだ。
「約束を忘れちゃってたのかと思って…。そうしたら、先輩に悪いことしたなって思ったんです…」
私がそう言うと、先輩は一瞬驚いた表情をして笑い始めた。
見たことない、先輩の笑顔。
先輩って、笑うんだ…。
初めて見た先輩の笑顔は、とても綺麗で。
思わず、見とれてしまった。
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