First week

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そのせいで、先輩とばっちりと視線が重なった。 すると先輩はすぐに顔を逸らせ「良いから、行くぞ」と言うと、私の手を強く握り再び歩き出した。 再び先輩は不機嫌な顔に戻ってしまった。 先輩は、私と付き合って何がしたいんだろう…? それが不思議でしかたない。 ちょっと、聞いてみたいな…。 「ジロジロ人の顔見てんなよ」 先輩の横顔を眺めてると、前を向いていた先輩の目が私の方に向けられた。 「あの…。えっと…」 聞いても良いのかな…? 怒ったりしないかな…? 「何なんだよ…」 「あの…。先輩は…どうして私と…」 そこまで言って、口を噤んだ。 昨日、私は同じようなことを聞いたのを思い出したからだ。 そして、先輩は言った。 『付き合うのに、理由は一つしかない』って。 「いえ…。何でもありません…」
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