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俺は雪山でスノボをするのが大好きだ。風をきって滑っていく爽快感!これはたまらねえものがある。やってる奴じゃなきゃ分からないだろうな、この開放感は。日頃のめんどくせえ仕事も忘れられる!
俺はいつものように1人で滑っていた。1人で冬の雪山に来るくらいのスノボ好きだからな!重心を低くし、自分の体とボードを一体化させて1本の矢だと想像する。そうすると、スピードを出せるんだ。
ナイターがまた良いんだよ。ライトが当たるゲレンデは、昼間とはまた別世界だ。
その日の夜は雪がしんしんと降っていた。降雪量はそんなに多くなかったので、俺は滑り続けていた。営業を中止するアナウンスもなかったし、ポツポツとナイターを楽しむスキー好きやスノボ好きを見かけたから、俺は安心していたんだ。
だが、俺が3回目にリフト乗ってから頂上で降りたあたりから、雪の勢いがみるみる増していった。いつのまにか吹雪だ。ライトの明かりすら見えにくくなる雪の勢い!
これは危ないかもと思って、俺は速く滑りだした。急いで麓まで戻らないと危ないと思ったんだ。この判断がまずかった。
コースを間違えてしまったんだ。吹雪で視界が悪くなっていたことが災いし、俺はいつのまにか見知らぬ場所を滑っていた。
俺は、ますます焦った。ともかく麓まで行かなければ。俺はボードに重心をかけてスピードを上げた。
その瞬間、目の前に突如として謎の生き物が現れた。3メートルはありそうな巨体のけむくじゃらの体!熊か?まずい、避けきれない!俺は謎の巨体に勢いよくぶつかり気を失った。
目が覚めると俺は手足を縄のようなもので縛られて木のカゴに放り込まれていた。雪はやんでいた。
どこだ、ここは?
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