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「ダバアアアアヨボオオオオオネベエエエエエ！」
なんと、イエティが一斉に謎の雄叫びをあげた！なんだこれは？何かの合図なのか？激しく叫びながら恐ろしい形相でイエティどもが胸を叩きながら謎の雄叫びをあげ続ける！
「ダバアアアアヨボオオオオオネベエエエエエ！」
「ダバアアアアヨボオオオオオネベエエエエエ！」
よく聞くと「だよねー」に聞こえる。サークルから出ちゃったよね。だよね。そんな会話に聞こえる。何となく。
ああ、なんていうことだ。カーリング女子が「そだねー」と会話するのはほっこりするほど可愛いのに、イエティが「だよねー」と雄叫びを上げても、それはもう恐ろしいかぎりだ。
かつて1994年にEAST END×YURIは『DA.YO.NE』という曲を出した。あの時の「だよねー」はそれはもう軽快でウキウキするものだったが、今の俺の状況はどうだ！
2018年2月、雪山で遭難しイエティに捕まり、イエティの謎の「だよねー」の雄叫びにおびえている。こんな人生、「そんなもんだよねー」なんて言えるはずがないだろう！
そんなどうでもいいことを考えている間に、イエティどもがカイロ青年のカゴに群がる！なんと、イエティどもはカゴからカイロ青年を引きずり出すと、そのまま青年を頭からバクバク食べ始めた！青年の体は無残にも引き裂かれて頭手足がみるみるうちにもぎ取られていく！氷のリンクはみるみる血に染まっていく！
ああ、カーリング女子がハーフタイムでおやつを食べる風景は、「もぐもぐタイム」とか言われて可愛かったのに！俺が今目の前にしているイエティのバクバクタイムは、もう悲惨過ぎる！青年が生きているまま食べられるなんて！
カーリング女子がもぐもぐタイムで食べていたチーズケーキ『赤いサイロ』は品薄になるほど人気だったのに、今俺の目の前に転がってきたのは、血に染まった赤いカイロだ！こんな人生あるか！
ああ、なんてことだ。人は死を目の前にするとどうでもいいことを考えてしまうのだな。そうか、これは現実ではないと必死で言い聞かせる為だ。まったく、よくできてるぜ人間の脳は！
カイロ青年がよっぽどうまかったのか、次々と他のカゴも開けられて中の人間達が食べられていく！なんてこった！たまたまサークルの中央に滑りついた俺はメインディッシュってことか！
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