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ミッション253 行動力のある者、ない者
少し話は脱線しかけたが、本題は戻り、話は続く。
「とりあえず、ここがどんな場所かは分かったよ。それじゃあ次に君が言っていたあいつら、について教えてくれないかな」
イライアスの問いにウォルターは頷く。
「そうだな。元々その質問がきっかけだ。そいつらを教える前にまずは、この場所について教えておく必要があったから多少回りくどい説明になってしまったが……。……っ!伏せろぉっ!」
「っ!?」
ウォルターの突然の叫びに3人は驚きながらもウォルターの言う通り伏せる。
黒い人型の影の様な存在……それが3人の背後に突然現れて腕を振るって攻撃を仕掛けようとしたのだ。
ウォルターがその影を認識した瞬間、彼の周囲に手のひらサイズの小さな正方形の紙が無数に飛び立ち、一斉に影に襲い掛かる。
紙達は全て影に纏わり付き、影の全身を覆い始める。
すると影は力尽きたのか、紙の中でまるで空気が抜かれていく風船の様にどんどん小さくなっていき、最終的にそのまま跡形もなく消滅した。
「あらら~。ものの見事に消えちゃった」
消えていく影を見て思わず呟いたヴァージニア。
一方でイライアスは消えた影の跡に目を向けながらウォルターに尋ねる。
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