touch 432

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「はい、そう思います」 素っ気ないほどの端的な返事だったが、 逆に私は修平さんらしいなと思った。 『お義父さんは素晴らしい考えをお持ちだ!』 なんて褒めたりしないところが、この人らしい。 ソファに浅く座っていたはずの彼が、 いつの間にか深く座り直していて。 定規を入れたみたいに真っ直ぐだった背中も、 心なしか丸みを帯びた頃に弟が帰って来た。 「ただいまー…ん?おおっ、初めまして! 弟の慎也です。遅れて申し訳ありません」
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