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「やりにくいから、座って欲しい……」
覆い被さってキスするのは、難しいと、早々に諦めた彩は、そう言ってクッションを背にした僕の太ももに座って、安堵したように微笑んだ。
「これならいい――」
近い瞳、吐息が触れて、彩はまるで僕が壊れやすい少女に見えているようだ。くすぐったいとかまどろっこしいとか、そう感じる僕は、彩より即物的なのだろう。
唇が、柔らかい……。目が合うと、彩は本当に嬉しそうに微笑んだ。
ごめん、彩。鼻血でそう……。
清らかなものを見て、欲情してしまうのは、僕がまだ若いからだろうか。
「触れてるだけでいいの?」
もうこれだけで僕は達けると思いながら、いやそんなもったいないこと、と僕は彩を煽ってみた。
「雅は急ぎすぎ」
充分すぎるほどに待った僕にいう言葉ではないと思うけど、彩は可愛いなぁ。
「彩、ほらおいでよ」
口を開けて誘うと、彩は促されるまま、僕の舌に自分のものを絡ませた。
「んっ……」
吐息を飲み込み、彩の上げた声に僕はうかうかしていられない状況に陥る。
指先で、彩の開けて見える胸の突起を撫でた。
彩は、身体を震わせて僕を見つめながらもキスを続けた。止められないのをいいことに、僕は更に強く突起を人差し指でこねてみた。
「ふっ……あ」
僕の口の中を探っていた彩が声を上げるために顔を離した。どちらのものかもわからない唾液が線を描く。
「彩、僕もう我慢出来そうにないんだ」
「え? もう?」
彩にしたら、余程驚くべきことだったようだ。
「ごめんね、僕、もう苦しくて――」
パジャマのズボンもパンツも邪魔だし、痛いのだ。
彩を僕のもたれていたクッションに押し倒し、唇ではなく、先程触って確かめた突起に舌を這わした。
「え、ちょっ」
彩の戸惑いはわかるんだけど、このまま彩のペースでやっていたら、僕は三度くらい自爆しそうだ。
「あ……」
「可愛い」
乳首の刺激に彩は弱かったようで、気持ちよさそうに声を上げた姿に 思わず本音が漏れた。
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