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「可愛いとか……」
赤くなる彩の顔が、もう駄目だ。これは、僕の敗北が決まってしまったようなものだ。
「彩は、僕にとって一番可愛くて、一番綺麗で、一番大事なものなんだ――」
彩のパジャマを乱暴なくらい急いで剥がすと、戸惑ったような声で「雅?」と僕の名前を呼ぶ。
「ごめんね。彩が好きすぎて、僕もう我慢できない」
「雅、目が怖い……」
僕の目に浮かんでいるのは、きっと彩を食べ尽くしたいという欲で。彩にはそれが怖いのだろう。
「彩、先に謝っとくから」
「え、あっ」
僕は、全部脱ぎ捨てて、彩と抱き合うように太ももにのせた。
夢にみていた頃は、いっそ強姦でもするかのように彩を好きにしていたのだけれど、現実の彩は、僕に協力してくれて、それが嬉しくてたまらない。
彩の欲望を僕のものと一緒に握ると、本当に驚いていた。
ギンギンに天をつく僕のものになのか、早すぎる展開になのか、わからないけれど。
「一緒に達けないかもしれない」
だって、どう考えても僕のは限界一杯で、彩のものはやっと少しもたげてきたくらいで。まるで僕らの気持ちがそのままあらわれているようだった。
「あっ! 雅……、雅」
僕を呼ぶ声に、煽られて僕の手は二人のものを両手で扱いた。
「彩、キスして――」
お願いしたら、彩は僕の唇を噛んじゃうくらいに慌てて、キスをしてくれた。
「ごめん、痛かった?」
あがる息の合間に彩は、そう言って僕の唇を舐めた。
「気持ちいいよ、彩は?」
「僕も、気持ちっ、いい」
彩の学習能力を馬鹿にしていたわけじゃないけれど、こんなに優秀でどうするんだ? って思うほど、キスの濃度が高くなってきた。
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