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銃弾が足元と、近くの郵便ポストを吹き飛ばすのを感じながら、
手近のスーパーマーケットに駆け込み、ほっと一息。
もう始まったもんは仕方ないから、簡単に説明をしようと思う…
数十年前、どっかの馬鹿が、“AI(人口知能技術)”によって人間の仕事が奪われるなんて事を本に書き、大ベストセラーとなった。
携わる技術者達はこぞって新聞のインタビューに答え、自慢げに新しい発明を語り、
インタビュー側からの最後の質問。
「人から仕事を奪うAIを、貴方は何故作るのですか?人々に向けて何かプラスな
アドバイスは?」
との言葉に顔一杯苦渋を滲ませるフリしながら(実は何も考えていないのは見え見え)
「個性を…自分らしさを磨いて下さい。」
なんて“馬鹿”をのたまう始末。そもそも個人を殺すのが大好き現代社会、現教育において、
“何寝ぼけた事を抜かしとるんじゃ”と思うが、事実その通り。
作家は自身の売れ行きを、学者はそれを作ってみたいというだけの、てめぇ勝手な都合で、
個人的欲望、利益優先で、動いているだけだった。
最も、冷静な投資家や企業連中はAIが負うべき責任問題の部分で強く言及していた事もあり、実際には、そこまで露骨な“時代変化”は起きなかった。
AIの投入は人間の判断や計算などの“手助け”する存在として重宝され、上手に世界と
共存を果たしていく。折しも日本は少子高齢化社会を驀進中、加えて人材不足に喘ぐ
各業種を手助けする“良き友”として、存在していく。しかし、俺達は
そこで気づくべきだった…
AIは確かに責任を負えない。だから、最終決定を下す人間の補佐をしていく立場。だが、逆を言えば“AIの手助け無しでは何も考えれない馬鹿”を…工場、会社の管理者、
株の大多数保有者に大企業のトップ、はたまた国家元首までをも浸透させる最悪の社会を
作り上げていく事に…
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