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「俺じゃダメかな……? リハビリでも何でも良い。リラくんの役に立ちたいんだ」
「そ、そんな……ダメだよ。仕事じゃないんだから、ちゃんと好きな人とさ……」
「好きだったら、良いの?」
「そりゃまぁ……って、は? え?」
「好きになって、ごめんね……」
さっき離れてと言った事がまだ応えているらしく、エビは躊躇いがちに理楽の右手を両手で握りしめ、額を付ける。
僅かに震えるその大きな掌から伝わる熱に、理楽はまた泣きたくなって、歯の根を噛んで堪えても、唇が勝手に震えて目頭の熱が上がってしまう。
「こんな厄介な体質の俺に好かれても、リラくん困るだろうけど……大事にするから、リラくんも俺の事好きになって欲しい。俺だけの物になってよ……俺はもう、リラくんいないと生きて行けない」
「エビくん……」
「こんなの初めてなんだ。同じ家に同じ人と三ヶ月も住んで、優しくして貰って、凄く楽しい……。リラくんに迷惑だって分かってる。一人の人を選べば負担になるって分かってるんだけど、でも、俺……」
「迷惑だとか思ってないよ……。僕は元々引き籠ってるから、外出する事少ないし。エビくんを一人にしないって事は僕にとってそんなに難しい事じゃない。ただ、僕はその……あれ以来、誰かに触れた事もないから……」
「不安?」
理楽はコクリと頷いた。
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