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種は前以て蒔いておいた。
プライドが高く卑屈な、ヤツの担任教師。
生徒や教師との連絡用PCアドレスに、名前は入れずに、だけどヤツだと特定出来る内容で小馬鹿にするメールを何度も送り付けた。
勿論プリントアウトも保存も出来ないよう、読んで一旦閉じたら消去されるよう仕掛けを施して。
そして僕の傀儡の二人の内執着の激しい一人に泣き付いた。
ヤツの眼の前で輪姦されたと。
同じ目に遭わせてやりたいと。
トドメにヤツに撮られた、これで脅されてると云って、僕の作った合成写真を見せればもう、完璧だった。
そいつを選んだ理由はもう一つ。
実家が個人病院で、やろうと思えば様々な薬を持ち出せる。
プライドを折られて臨界点近くなっていた担任教師を落とすのも簡単だった。
えらく尊敬している一生徒の振りをして褒め称え、そしてヤツには自分も貶められたと。
『罰を与える手段があります。決して学園側にはバレません。』
そう唆して、場所を提供させた。
勿論そのメールにも細工を施して。
傀儡にはヤツに執着してる生徒を集めさせ、消灯前にハーブ園の傍で待機させた。
ヤツが会長とよくそこに来ているのは知っていた。
毎日書類を見ていれば会長の書き方の癖も覚えるし、幾つかこっそり個人PCに取り込んでいた物で文字を真似る練習もした。
会長の振りの手紙で確実に、ヤツは釣れる。
そしてのこのことやって来たヤツに、傀儡が自宅病院から盗み出した麻酔薬を注射した。
さあ。楽しいパーティの始まりだ。
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