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「うーん、気になることがね、あるんだけど、それを聞いてもいいかなって。」
言っている意味が分からない。
全く何を応えられているのか理解できないままだった。
「えっ、どゆこと?何?」
「あー、あー、……やっぱ僕、無理。」
「え?!なんで言うのやめんの。気になる!やめてよ、そういうの一番気持ちが悪い。ねえねえ巧くん、何のことなの?」
「うん、えっとね。二人で話しててもよくわかんなかったんだけど、女の人って授乳が終わったらどんな立派な胸をしている人でも、しぼんじゃうのかなって・・・・」
思わず目が点になった。
まったく、コイツはなんちゅう事を聞くのだ!そして、こんなお高いところを貸し切って何の話をしているわけだ!と無性に腹が立った。
それと、毎回なんだけど、滴るように低く魅力的な声でとんでも無い内容を尋ねてくるのはやめてほしい。
答えを待ち構えた二人のイケメン俳優を前に、
これでもかと言うほど大きなため息をついて、
「もうヤダ。」
少し涙声になった声で呟いて、テーブルに頭を伏せた。
どうして、私はここにいるんだろう。
よく分からなくなっていた。
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