5章 地獄詐欺師の“嘘”

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「まぁ、悪いタイミングだけど最悪なタイミングじゃないからね」 そう微笑むと 「黒の二重人格についての話をしてから事情を話した方がいいかな」 ゆっくりと息を吐いてそう言うと 「黒影さんの二重人格についての話は車の中で聞きました。死んだことになってることも含めて」 声のボリュームを下げながら緋雨が言うと白皇は目を丸くして 「驚いた。まさか黒が自分から話すなんて……」 そう言ってから 「やっぱり緋雨ちゃんは不思議な子なんだね」 どこか嬉しそうにはにかむ。 緋雨は首を傾げ不安そうに口を開けかけると 「緋雨ちゃん。黒の言ったことに嘘偽りはない。だから彼を信じるのが一番の得策だよ。ここにいろってことは今日何かあったんだよね?それを話してくれるかな?」 白皇が先にそう話した。 緋雨は頷いて今日のことを話した。 遊園地に行ったこと、麻薬の取引のこと、そこで黒影が一人行動したあとのこと、個人的見解でも黒影さんの様子がおかしかったこと、覚えている限りのことを全て白皇に話した。
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