5章 地獄詐欺師の“嘘”

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それを聞き終えた白皇は何度も頷いて腕を組み何かを考え込むような顔をしてから。 「予想以上の状態だね」 床へと視線を落としたがすぐに緋雨へと視線を向け 「でも、黒が『ここにいろ』と言ったということはそれが一番の得策ってことだ。僕達は深く考えない方がいい」 そう真剣な顔付きで述べ立ち上がると 「でもまぁ、薬品臭いここにいるのは嫌でしょ。緋雨ちゃん、ついてきて」 そう言ってベランダへと出る。 緋雨は言われるがまま白皇についていきベランダを覗き込む。 そこには非常用梯子が下りており、上の階のベランダへと繋がっていた。
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