5章 地獄詐欺師の“嘘”
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そこは普通の部屋だった。 少々ゴミは散らばっているが一人暮らしの男性らしい部屋だった。 緋雨は靴を脱いで中に入るとカーペットの上にちょこんと座り落ち着かない様子で手元のトランプをただひたすらシャッフルし続けた。 慣れたシャッフル。 手元など見なくても感覚だけでできる。 緋雨は窓から空を見上げた心配そうに黒影を思った。
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