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私の家には枯れ井戸がある。
もう誰も使っていない古い井戸。
底は見えず、石を落としても反響する音はない。かなり深い井戸のようだ。
特に使い道もなく、あまりにも深すぎて埋めるのも一苦労なので私はずっとその井戸を放置してきた。
そんな井戸を訪ねてある日1人の青年がやってきた。
爽やかな雰囲気の人当たりの良い青年だ。
「私にあの井戸を譲っていただけませんか?」
彼はそう言いだした。
しっかり対価も支払うという。
特に断る理由もなく私はそれに同意した。
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