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両親のいない女の子が、どんどん冷たく暗いところへ落ちてゆく姿が、そこには描かれていた。
わたしもタモツもいなくなって、身勝手なじじばばの元に身を寄せるけれど、当然いろいろな辛い目に遭い、やがて再婚した正樹の元に行くけれど、そこではあの女が意地の悪い目で愛梨を見下ろしていて。
……。
ん。えーん……えーん、あーん……。
小さい、汚れた手足。
洗濯してもらえていない衣服。
おなかがすいた体。
ママ、ママ、ママー……。
うわーん……。
愛梨。
(守ることが、わたしにはできない)
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