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「それで一晩中こうやって、
歩いてた訳ですか・・・。」
朝になってノコノコやって来た九条が、
呆れたように言いやがった。
「おう、これなら両方見張れるだろ。」
俺は歩みを止める事無く言った。
「確かに見張れますけど・・・、
疲れていざと言うとき動けないでしょ?」
九条が並んで歩きながら、
ふざけた事を抜かしてきた。
「おい、九条だったな。
あんまり俺をナメるなよ~。
鍛え方がお前らとは違うんだよ。」
「ハイハイ解りました。
それじゃ交代しますんで、
また夜7時になったらガードお願いします。」
「バカヤロ、
お前じゃ敵が来たら二人ともやられちまうだろ。
俺がずっとガードすっから、
とりあえず食いもん買って来い。」
「そんなのタイガーさんが倒れちゃうでしょ!」
「だからナメんなっつうんだ!
良いから食いもん買って来い!」
「も~!知りませんよ~!」
膨れっ面してコンビニに向かった九条に、
「パン十個くらいと牛乳一リットルの奴な!」
と声を掛けたら、
「はぁ?パンじゅっこぉ~?」
ビックリした顔で返事しやがった。
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