護る者護られる者

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プルルルルルル・・・。 インターホンが鳴ったので、 受話器を取った。 「どなたですか?」 『あ、夜分遅くにスミマセン。  警察ですが、  男性に職務質問したのですが、  こちらのお知り合いだと言ってまして、  連れてきたんですが・・・。』 「今、開けますね~。」 受話器を降ろして玄関に行き、 ドアを開けた。 警察官二人の後ろに、 バツの悪そうな刺木さんが居る。 「この男性なんですが。」 「スミマセン。  ちょっとケンカしちゃって、  出てっちゃったんですよ~!  もう、  お巡りさんに迷惑掛けちゃダメじゃないの!  早く部屋に入って!」 そう言って刺木さんの手を引っ張り、 玄関に迎え入れた。 「御迷惑お掛けしまして、  申し訳ありません。  ホントにゴメンナサイ!  ホラ、  アナタも謝って!」 警察官二人に二人揃って頭を下げた。 「早く仲直りして下さいね。」 警察官はニッコリと笑い、 そう言って敬礼して帰って行った。 ドアを閉めて鍵を掛けると。 「佐倉さん・・・、  ホントに面目ねえ・・・。」 申し訳なさそうに言って、 頭を下げてる刺木さん。 「良いんですよ刺木さん。  誰かに、  通報されちゃったみたいですね~。」 私はニッコリ笑いながらそう言った。
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