アジトにて

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「マスコミ関係者と接触してると、  社長に誤認させる為だ。」 「見ただけで、  マスコミ関係者って判る訳無いでしょ?  ただ単に男に会ってるだけじゃん?」 「その辺は任せておけ。」 「解った。  小夜さんに言っとくわ。  了解取れたら連絡する。  それより(ひげ)くらい剃んなさいよ。  みっともないわよ。」 「この(ひげ)も、  今回の作戦には重要なアイテムなんだよ。  胡散臭(うさんくさ)さが必要だからな。」 守屋はそう言って私に名刺を見せる。 そこに書かれていたのは。 『フリージャーナリスト  浅目 光広』 「フリージャーナリスト、  アサミミツヒ・・・。」 「良く読め!  アサメだアサメ!」 「え~い、ややこしい!」 「どうだ~、胡散臭いだろ?」 「威張る事か!  ・・・もしかして、  お兄さんは警視総監とか?」 「兄は町の駐在さんだ。  椅子にふんぞり返ってる奴より、  町の駐在さんの方がよっぽど偉いぞ!」 「やっぱり無駄な設定有るんだ・・・。」 「あ~っ!  ヤバイよ!チーバト始まってる~!」 摩子がそう叫んで、 スマホを慌てて操作してた。 「ここは・・・、  平和だな・・・。」
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