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「まだ判らんのか？
社長室での犯行の一部始終を盗撮した、
再現ＶＴＲを作れば良いのだよ！」
再現ＶＴＲ・・・？
「そんなの・・・、
どうやって作んのよ？」
「巷に無数に溢れている、
その類いの動画から、
似たようなシチュエーションの、
動画を拾って来て、
画像処理加工を施して作るのだ！」
あ！そうか！
そんな手も有ったか！
しかし・・・、
それには問題が有る・・・。
「そんなの・・・、
作る事出来んの？」
私の問いに答えたのは先輩だった。
「大学の映像学科の設備を使えば、
作れると思う・・・。
でも・・・、
佐倉さんに当時の状況を、
詳しく聴かないとダメだし・・・。
それって・・・、
かなり屈辱的な事よ・・・。」
先輩はそう言って佐倉さんを見る。
「やる・・・、
やるわ・・・。
このまま泣き寝入りなんて・・・、
したくないもの・・・。」
小夜さんの決意の表れなのか。
小夜さんが表情を固して言った。
「佐倉さん・・・、任せて下さい。
最高の再現ＶＴＲを作って見せます。」
先輩は小夜さんの手を取り、
目を潤ませてそう言った。
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