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前方に先輩が居た!
「先輩早く隠れましょ!」
「私にはこれが有るわ!」
先輩の手にはおもちゃのトンカチ?
みたいな物が握られていた。
「何ですかそれ?」
そう尋ねた私の目の前で、
勢い良くそれを振ると・・・、
シャキーン!
って伸びたぁ~!
「名付けて、トールハンマー!」
そう教えてくれた。
凛斗が作ってたあれか!
「食らいなさい、雷神の一撃を!」
そう言って先輩は前方の敵に降り下ろす!
トールハンマーの先端部分が敵に当たった途端。
「ウオッ!」
敵が崩れ落ちた!
スタンロッドだ!
「もういっちょ~!」
次の敵目掛けてトールハンマーを振るう!
「危なっ!」
敵は咄嗟にハンマーの棒の部分を掴む!
「ちょっ!ちょっと!そこ持っちゃダメ!」
・・・どうやら、
効果が有るのは先端のみのようだ。
「離してっ!離しなさいよっ!」
ヤバイ!力では向こうが上だ!
このままでは敵に奪われる!
「だんざ~いっ!」
「ウオオッ!」
先輩のピンチを摩子が救った!
「助太刀に来たで御座る!」
「サンキュー摩子ちゃん!」
「風切りのお駒で御座るよ!」
「んじゃ次行くわよー!」
「御意に御座る~!」
二人は次の獲物に向かって行った。
「今のうちに向こうの茂みに隠れとこ!」
私は入り口近くの茂みへ向かって逃げた。
何とか逃げ延び、
茂みに隠れた私は様子を伺う。
正人が見えた。
正人は敵が落とした武器を拾って、
遠くの方へ投げ捨てたり、
敵を後ろから突き飛ばしたりしていた。
なるほど!後方支援か!
それなら私にも出来る!
そうだ!
奴等の乗ってきた車!
車のクラクション鳴らせば、
敵の気を逸らせるかも知れない!
私は入り口目掛けて走った!
外に出たら・・・、
五・六人の見張りの男達と目が合った。
「逃がすな!」
慌てて引き返す私。
私を追って中に入って来た男達。
結果的に敵を増やしてしまった!
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